2008年2月28日木曜日

更年期 障害

知っておきたい男の更年期―パートナーと一緒に読んで治す更年期障害

「更年期」という現象は、かつて妊娠や出産と同じく、女性の専売特許と思われていた。今日では、人生のターニングポイントに差しかかったときの自分の心身とのつき合い方は、男性にとっても、女性同様大きな関心事である。副題に「パートナーと一緒に直す」とある本書は、健康問題にあっても「男女平等」が進んだ共生時代を象徴した1冊といえる。 心身両面の諸症状を紹介・解説しながら、更年期障害の主原因である「ホルモンバランスの崩れ」と「ストレス」について解説しており、症状、性格、職業などで自己診断ができるので、自分の生活や思考方法について見直しができる。男性にとって最大の更年期障害である前立腺疾患についても詳解されている。図表やイラストが多く、わかりやすい。 欧米では体力の低下やEDの悩みが多いのに対し、日本人男性の更年期では職場の人間関係や仕事の精神的ストレスが大勢を占めるという。男の沽券(こけん)やヤセ我慢の美学といった日本人の特性が現れている、と著者。この点を考慮し、西洋医学に加えて漢方治療の情報も充実している。また山芋や納豆など「ネバネバ食品」が更年期にはよい、など手軽に実行できる情報もあり、重宝する。親身になったQ&Aや体験者の談などはとても参考になる。 働き盛りは、企業にとっては「働かせ盛り」なのだという事実に早く気づき、本書を用いて、パートナーと健康で相互理解に満ちた人生への準備を始めてほしい。(濱 籟太)

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