2008年2月17日日曜日

都市 伝説

THE都市伝説

いろんな都市伝説がアメコミ調の絵で紹介され漫画も収録されています。都市伝説とは関係ないことも(アディ○スの意味等)書かれており、いろんなことを知る事が出来る一冊だとおもいます。

 口裂け女もトイレの花子さんも、みんなアメコミ調のイラストで紹介されてるのでユーモラスで明るいかんじ。安心して読めます。ホラー系じゃない都市伝説もいろいろ載ってて、わかりやすくまとまってます。 ホラー嫌いな人が夜一人で読んでも平気な、楽しい一冊。

内容は都市伝説キャラクターファイル、都市伝説大予想、ビジュアル都市伝説、あの都市伝説を追え!の4章構成キャラクターファイルは伝説の紹介が中心だが原典(?)から派生したストーリーの紹介と流行るに至った要素を解説しているのが面白い。都市伝説大予想は実際におきた事件から都市伝説を「造りだしてみる」ことを試みているビジュアル都市伝説は紙幣、タバコのパッケージに隠された図案の解説。実物を目にして確かめることができるので与太話のネタにはいいかもしれない。最後のあの都市伝説を追え!はTDL誘拐未遂事件を元に海外での同様な話を集めたり現場とされる場所でフィールドワークを行っていることがおもしろい。サブタイトルにTDL誘拐未遂事件と入っているが「人のたくさん集まる場所」の「トイレ」で「子供が誘拐」されて「人身売買や臓器売買」に供されそうになるが「未遂」に終わるというキーワードを持つ都市伝説は一つ位は耳にしたことがあるだろう。都市伝説研究書はいくつかあるが、消えるヒッチハイカーやオルレアンのブティックをあつかうものがほとんどである、この誘拐未遂話研究はそれの現代版という所だろうか。

都市伝説を集めたものであり、そこに著者の若干の解説というか、私見が添えられているという形になっている。見解はたんなる都市伝説愛好家のコメントレベルのものに過ぎないが、比較的しっかりとした知識にささえられたものであり、この手の著書にありがちな雇われライターが適当な下調べしかしないで書いたものとは一線を画したものとなっている。また、たくさんの都市伝説を体系的に収集し、まとめてあるという点、比較的新しいものも取り入れているという点で資料的な価値もある。取り上げられている都市伝説のバリエーション選択が恣意的である感じはするが、この手の本にそんな批判をするのは場違いであろう。もちろん、ひまな時に読んで、ただ楽しむという点でも十分、おもしろい。

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